株式会社生薬工房|健康の基礎知識
喫煙・飲酒と
がん
たばこやお酒は、がんとどう関係するのでしょうか。
長年の習慣でも、今から見直す意味はあるのでしょうか。
身近な疑問から、一緒に考えてみましょう。
たばこは、なぜがんと関係するのでしょうか?
たばこの煙には、がんの発生に関係する多くの有害物質が含まれています。煙を吸い込むと、肺だけでなく、口やのど、食道、膀胱など、体のさまざまな場所に影響します。
喫煙は、肺がんだけの問題ではありません。多くの種類のがんと関係することが、研究でわかっています。
本数が少なければ、安心でしょうか?
一日に数本だから大丈夫と思う方もいらっしゃるかもしれません。けれども、少ない本数でも危険がなくなるわけではありません。
がん予防のためには、たばこを吸わないことが最も確かな選択です。本数を減らすことをきっかけに、禁煙を目指す方法もあります。
長年吸っていても、やめる意味はありますか?
もう何十年も吸ってきたから、今さらやめても同じではないか。そう思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、そんなことはありません。
禁煙すると、吸い続ける場合と比べて、将来のがんの危険を減らすことができます。年齢を重ねてからでも、やめる意味はあります。
今日からでも、遅すぎることはありません。
家族のたばこの煙にも、注意が必要です
自分がたばこを吸わなくても、周りの人の煙を吸い込むことがあります。これを受動喫煙といいます。
受動喫煙は、たばこを吸わない人の肺がんの危険を高めます。窓を開けたり換気扇を回したりするだけでは、煙を十分に防げないことがあります。
家や車の中を禁煙にすることは、家族を守る大切な一歩です。
電子たばこ・加熱式たばこなら安全でしょうか?
加熱式たばこにも、ニコチンや有害物質が含まれます。紙巻きたばこより一部の有害物質が少ない場合があっても、がんなどの長期的な健康影響が十分にわかっているわけではありません。
電子たばこも、製品によって成分が異なり、安全だとは言い切れません。
煙が少ないからといって、体にも安全だとは考えないことが大切です。
お酒は、がんと関係するのでしょうか?
お酒に含まれるアルコールは、体の中でアセトアルデヒドという物質に変わります。この物質などが、がんの発生に関係します。
飲酒は、口の中、のど、食道、肝臓、大腸、乳房などのがんと関係することが知られています。
お酒は、飲む量が増えるほど、がんの危険が高くなる傾向があります。
少しのお酒なら、体によいのでしょうか?
以前は、少量のお酒は健康によいという話を耳にすることもありました。けれども、がん予防という点では、飲酒に安全な量があるとはいえません。
飲まない方が、飲む場合よりもアルコールによるがんの危険を避けられます。すでに飲んでいる方は、量や回数を減らすことにも意味があります。
お酒を健康のために飲み始める必要はありません。
顔が赤くなる人は、特に気をつけて
少量のお酒でも顔が赤くなったり、動悸や吐き気が出たりする方がいます。アルコールを分解する働きが弱い体質の可能性があります。
このような体質の方が飲酒を続けると、特に食道がんなどの危険が高まることが知られています。
顔が赤くなるのは、お酒に強くなる途中という意味ではありません。
たばことお酒が重なると?
たばこを吸い、さらにお酒も飲む方は、口やのど、食道などのがんの危険が、どちらか一方だけの場合より高くなることがあります。
お酒のときだけ、ついたばこを吸うという方も、飲酒と喫煙を一緒に見直すことが大切です。
無理なく始めるために
たばこをやめたい方は、かかりつけ医や禁煙外来に相談できます。薬や支援を利用すると、ひとりで頑張るより続けやすくなる場合があります。
お酒は、飲まない日を設ける、量を減らす、ノンアルコール飲料に置き換えるなど、暮らしに合う方法を考えてみましょう。
ただし、毎日大量に飲んでいる方は、急に断酒すると離脱症状が起こる場合があります。医師に相談してください。
大切なのは、自分を責めることではなく、これからの健康のために一歩を選ぶことです。
安心して学んでいただくために
このページは、喫煙・飲酒とがんについての一般的な健康情報をお伝えするものです。病気の診断や治療を目的とするものではありません。
禁煙や飲酒について不安がある方、治療中の方は、医師などの医療専門職にご相談ください。
参考情報:国立がん研究センター がん情報サービス 喫煙とがん、同 飲酒とがん、厚生労働省 e-ヘルスネット。
記事作成:2026年10月31日
