株式会社生薬工房|健康の基礎知識
塩分を控える
食事を楽しみながら、少しずつ
大好きな味を、急に手放す必要はありません。
今日の食卓でできる、小さな工夫のお話です。
「塩分を控えましょう」と言われても
お味噌汁に、お漬物。焼き魚には、お醤油。長年親しんできた味には、家族との思い出や、暮らしの楽しみがあります。
それを突然「全部やめましょう」と言われても、簡単ではありません。
私は、食事は、体のためだけでなく、心を満たす時間でもあると思っています。
だからこそ、我慢ばかりの減塩ではなく、おいしく食べながら、塩分を少しずつ減らすことから始めていただきたいのです。
塩分は、どれくらいが目安でしょうか
高血圧の方は、一般に食塩を1日6g未満に抑えることが目標とされています。
これは料理に振りかける塩だけではありません。お味噌やお醤油、漬物、麺類の汁、加工食品などに含まれる塩分も合わせた量です。
ただ、最初から毎食きっちり計算しようとすると、疲れてしまうかもしれません。まずは、普段の食べ方を一つ見直すことからで十分です。
※心臓や腎臓の病気などで個別の食事指導を受けている方は、その指示を優先してください。
今日の食卓でできる、7つの工夫
01|お醤油は、かけずにつける
お皿に少し取り、必要な分だけつけてみましょう。何気なくかける量を減らせます。
02|お味噌汁は、具だくさんに
野菜やきのこ、豆腐をたっぷり。汁の量を控えめにしても、満足しやすくなります。
03|麺類の汁は、飲み干さない
ラーメンやうどんは、汁に塩分が多く含まれます。まずは残す習慣から。
04|香りや酸味を味方にする
ゆず、レモン、お酢、しょうが、だし、香味野菜。塩を増やさず、おいしさを引き立てます。
05|漬物や加工食品は、量と回数を見直す
食べてはいけないと決めつけず、小皿に取り分けたり、毎日の量を少し減らしたりしましょう。
06|食品表示の「食塩相当量」を見る
お弁当や惣菜、パンなどにも塩分は含まれます。同じ種類なら、食塩相当量の少ないものを選ぶのも一つの方法です。
07|減塩調味料も、使いすぎない
「減塩」と書かれていても、量が増えれば塩分は多くなります。少しずつ使うことが大切です。
※カリウムを使った減塩塩などは、腎臓の病気がある方や一部のお薬を使用中の方には適さない場合があります。利用前に医師・薬剤師へご相談ください。
家族の食卓だからこそ、大切にしたいこと
一緒に暮らす家族がいると、自分だけ薄味にするのは難しいものです。
「体に悪いから食べないで」と言われると、せっかくの食事も寂しくなってしまいます。
それよりも、「今日はお醤油を少し控えてみようか」「このおだし、おいしいね」。そんな言葉を交わしながら、家族で工夫できたら素敵だと思います。
健康のための食卓が、家族の笑顔を減らす場所になってはいけない。私はそう考えています。
味覚は、少しずつ変わっていきます
長年慣れた濃い味を、今日から急に薄くするのは大変です。
けれど、少しずつ控えていくうちに、素材の甘みや、だしの香りに気づくこともあります。
昨日と同じ味でなくても、おいしいと思える。そんな変化が生まれたら、減塩は「我慢」ではなく、新しいおいしさを知る楽しみになるかもしれません。
小さな選択が、これからの暮らしをつくる
私は、人生は大きな決心だけで変わるものではないと思っています。
朝、血圧を測る。お醤油を少し控える。いつもより少し歩く。
どれも、誰かに褒められるような立派なことではないかもしれません。
けれど、人の暮らしをつくっているのは、特別な一日よりも、何気ない毎日の選択ではないでしょうか。
少しだけ変えて、明日も続ける。
その積み重ねを、私は大切にしたいと思います。
塩分を控えることは、食事の楽しみを捨てることではありません。これからも、大切な人と食卓を囲み、おいしいねと笑い合う。その時間を守るための、小さな心がけなのだと思います。
どうか、完璧を目指さないでください。昨日よりほんの少し、体をいたわる選択ができたら、それで十分な一歩です。
代表取締役 有留 隆幸
今日から、ひとつだけ
お醤油を「かける」から「つける」へ。
できることを一つ選んで、無理なく続けてみませんか。
安心して学んでいただくために
このページは、減塩と血圧管理についての一般的な健康情報です。診断や治療に代わるものではありません。
持病のある方、治療中の方、食事制限の指示がある方は、医師や管理栄養士などにご相談ください。
