株式会社生薬工房|健康の基礎知識
飲酒・喫煙を
見直す
長年の習慣だからこそ、
無理なく、できることから。
楽しみを否定したいわけではありません
夕食のあとに飲む一杯。仕事や家事の合間に、ほっとひと息つく時間。
お酒やたばこが、長い間、暮らしの一部になっている方もいらっしゃると思います。
私は、その時間を頭ごなしに否定したいわけではありません。
ただ、これから先も、ご自身の足で歩き、大切な人と食卓を囲み、元気に暮らしていただきたい。そのために、知っておいていただきたいことがあります。
お酒と血圧には、どんな関係があるのでしょうか
お酒をたくさん飲む習慣は、血圧を高くする原因の一つです。飲酒量を減らすことで、血圧が下がる場合があります。
「お酒を飲むと、体が温かくなって血圧にもよさそう」と感じることがあるかもしれません。飲んだ直後に血圧が一時的に下がることはありますが、飲酒を続けることが高血圧の予防になるわけではありません。
また、お酒は眠りの質を下げたり、転倒や薬との飲み合わせの問題につながったりすることもあります。
「少し減らす」ための工夫
01|まずは、いつもの量を知る
何を、どのくらい飲んでいるでしょうか。毎日の量を書き留めるだけでも、見直すきっかけになります。
02|飲まない日をつくる
毎日飲んでいる方は、飲まない日を設けることも一つの方法です。ただし、依存が疑われる場合は自己判断で急にやめず、医療機関へ相談してください。
03|最初の一杯を、ゆっくりと
飲む速さを落とし、水やお茶も取り入れましょう。食事をしながら、量を決めて楽しむ工夫もできます。
04|小さな容器を選ぶ
大きな缶や瓶を何となく飲み続けるより、少量の容器を選ぶと、飲んだ量を把握しやすくなります。
たばこは、血管にも負担をかけます
たばこを吸うと、ニコチンなどの作用によって血圧や脈拍が一時的に上がります。
喫煙は血管を傷め、動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中などの危険性を高めます。周囲の方が煙を吸う受動喫煙にも、健康への影響があります。
たばこについては、減らすだけでなく、禁煙を目指すことが大切です。「長年吸ってきたから、今さら」と思う必要はありません。禁煙は、何歳から始めても健康上の利益が期待できます。
禁煙は、一人で頑張らなくていい
05|吸いたくなる場面を知る
食後、朝起きたとき、気持ちが落ち着かないとき。いつ吸いたくなるのかを知り、その時間にお茶を飲む、少し歩くなど別の習慣を考えてみましょう。
06|禁煙外来や薬局に相談する
たばこをやめにくいのは、意志の弱さだけではありません。ニコチン依存が関係することがあります。医療機関の禁煙外来では、状態に応じて治療や支援を受けられます。
ご家族の方も、責めるより「一緒に考えよう」と声をかけていただけたらと思います。
お酒の「適量」は、誰でも同じではありません
お酒の影響は、年齢、性別、体格、持病、服用している薬などによって異なります。高齢になると、以前と同じ量でも酔いやすくなることがあります。
飲酒量は、アルコール飲料の量だけでなく、含まれる純アルコールの量で考えることが大切です。
たとえば、アルコール5%のビール500mLには、純アルコールが約20g含まれます。これは「誰にとっても安全な量」という意味ではありません。
高血圧などの病気がある方や、薬を飲んでいる方は、主治医と相談して飲酒量を考えてください。飲まない方が、健康のために飲み始める必要はありません。
気をつけていただきたいこと
毎日大量に飲酒している方や、飲まないと手が震える、汗が出る、動悸がするといった症状がある方は、急な断酒で重い離脱症状が起こることがあります。医療機関に相談してください。
胸の痛み、強い息切れ、突然の手足の麻痺や言葉の異常などがある場合は、飲酒や喫煙の影響だと自己判断せず、緊急の受診を考えてください。脳卒中や心筋梗塞を疑う症状では119番へ連絡してください。
私が大切にしたいこと
健康のために何かを変えるのは、簡単なことではありません。
長年続けてきた習慣なら、なおさらです。
けれども、これからの人生にも、楽しみはたくさん残っています。
ご家族との食事、季節の景色、何気ない毎日の会話。その時間を、少しでも長く大切にしていただきたいのです。
大きな決心が難しい日も、まずは自分の体を気にかけることから。その一歩が、明日につながると私は思います。
今までの習慣を責めるより、
これからの体を大切に。
今日できることを、
ひとつずつ。
代表取締役 有留 隆幸
安心して学んでいただくために
このページは、飲酒・喫煙と健康についての一般的な情報です。病気の診断や治療に代わるものではありません。
高血圧などで治療中の方、お酒やたばこをやめることに不安がある方は、医師などの医療専門職にご相談ください。
